大成堂が生まれた日

時々、大成堂の名前の由来を患者さんから尋ねられることがあります。

今までも、大成堂のニュースレターや、LINE@、Facebookなどで紹介したことがありますが、最近大成堂を知った人には届かないので、今回改めて書いてみたいと思います。

鍼灸の名人を訪ねて〇〇里?!

私が中国に鍼灸の修行に行っていた時にまで話がさかのぼります

中国の東北地方にハルピンという都市があります。

ここはロシアと隣接していて、冬は零下30℃にもなる極寒の地です

(私が訪れたのは夏だったので涼しくて良かったです)

なぜハルピンに行ったかというと、とてつもない鍼の名人がいると聞いていたからです。

当時、私は天津中医学院に留学をしていました。

この学院に留学したのも、日本にいる時に鍼の名人がいるという話を聞いていたのが理由です。天津中医学院
その天津の鍼の名人が、私よりもさらに名人がハルピンにいると教えてくれました。

それを聞くと、ぜひとも訪ねて行きたいと思うようになったのでした。

天津からハルピンまでの決死行

春休みを利用して、ハルピンまで鍼灸の名人を訪ねて一人旅をすることにしました。

天津からハルピンまで寝台列車で行きました。

ちょうどSARSが流行していた年です。

前年の暮れに、広東の方でスゴイ風邪が流行っているらしいという噂を聞いていましたが、それからあっという間に北京に拡大して、留学をしていた天津にも感染者が出てしまっていました。

身の危険を感じながらも、どうしても鍼の名人を訪ねて行きたくて、天津からハルピンへの列車の旅を決行したのでした。

列車の中で周りに咳をしている声が聞こえてくると、大丈夫か??とビビッていました。

やっとの思いでハルピンに到着し、その鍼の名人に会いに行くと、

「今、SRASが流行している。遠方から来てくれた友人を病院に招き入れるなどという危険な目にあわせることはできない」と、その先生の病院で教えてもらうことはできないと言われてしまいました・・・

どうしても秘伝を学びたい!

病院で実習ができないと言われがっかりしていたところ、その鍼の名人は言いました。

「お前のホテルでマンツーマンで、鍼の術を伝授しよう」と。

ハルピンに行く前に、天津中医学院でお世話になっている教授に事前に連絡をとってもらっていました。

中国は、縁故の関係があると強力で、普通なら実現できないこともあっさりと実現できることが多々あります。

ということで、ホテルに缶詰めになって、鍼の名人から手とり足とり技を教えてもらいました。

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焼山火
透天涼
青龍擺尾
白虎揺頭

一般の人には聞きなれない名前ですが、鍼の技術の名前です。

なんだか中国拳法の技の名前のようですね。。。

昔の中国の文献に載っているけど、実際に使いこなせる人がほとんどいない、「伝統手法」というものを教えていただくことができました。

中国には鍼灸や漢方の文献がたくさんあります。

素問・霊枢
難経
傷寒論

など、この辺りは良く知られていますが、

針経指南
針灸聚英
針灸大全
標幽賦
金針賦

などは、鍼灸師でも知らない人が多くはありません。

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大成堂が生れた日

こういった鍼灸の文献の中に「鍼灸大成」という書物があります。

比較的新しい「明」の時代の書物で、それまでの時代に書かれた鍼灸の文献の集大成のような本です。

ハルピンの鍼の名人は、技術だけでなく学問にも長けていて、

その「鍼灸大成」を現代に蘇らせるプロジェクトのリーダーを務めていました。

ホテルで講義を受けている時に、「鍼灸の文献を読むなら、この「鍼灸大成」を読みなさい」と授けられ、

「私に学んだ日本人は、お前が二人目だ」

「以前、私に学んだ日本人は、新潟で「大成堂」という名前で開業してとても繁盛したと聞いている。しかし、病気で若くして死んでしまったそうだ」と寂しげに話しました。

その話を聞いた時、帰国後に開業する予定だった治療院の名前が決まったのでした。

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ABOUTこの記事をかいた人

藤田 勇

群馬県伊勢崎市の鍼灸院 大成堂中医針灸院 院長の藤田です。 鍼灸の本場中国で修行や、 二つの大学病院(日本医科大学・自治医科大学)での鍼灸外来を担当してきました。 その経験を生かして鍼灸の真の姿を紹介し、鍼灸がもっと現代に活用される世の中にしていきたいと考えています(はり灸文化の復活)。